鹿の挽き肉なんて初めて~、と喜び勇んで購入しました。レストランでしか味わったことのない『鹿肉のラグー』を我が家で。
作り方の手順は普段と変わりませんが、使うお肉が鹿だというだけでなんだか華やかな特別感。野菜のみじん切りをいつもより丁寧にしてみたり、調理がいきなり楽しくなるのが不思議です。
脂のほとんどない鹿ミンチで作ったラグーはさっぱりと軽やか。けれどお肉の味はしっかり。かなり長く炒めたにもかかわらず、粗挽きなこともあってかお肉の引き立った仕上がりです。ほろほろとしたお肉の食感も気持ちよく、パスタが見えなくなるほど大量にかけてもくどさはありません。
クセは全く感じられませんでしたが、牛・豚・鶏とは明らかに違う、いかにも鹿らしい鉄分の強さがあります。けれど鉄分のえぐみはなく、実にあっさりとしているので、ジビエを敬遠しがちな方にもおいしく感じられるお肉ではないでしょうか。
パスタは板状のラザニア用を使いました。焼かないラザニア「ラザニエッテ」です。1枚の板をバキバキと3つに折ってゆでましたが、生パスタならレストラン風にきれいな三角形に切ることができ、見栄えがよかったかもしれません。乾麺を使う場合は、波型のものをチョイスするとソースと絡みやすいと思います。今回のような平らな乾麺のバキバキ折りだと、パスタにラグーを包んで食す感じになり、それはそれで楽しいですが食べやすくはなかった…。今回の反省を次回にいかす所存です。
【材料】
・鹿挽き肉 300グラム
・にんにく 1片
・タマネギ 半個
・ニンジン 5センチ強
・セロリ ニンジンと同量
・ホールトマト 3分の2カップ
・赤ワイン 100cc
・ブイヨン 200cc
・小麦粉 大さじ1.5
・ローリエ/タイム/パセリなど 適量
・オリーブオイル 適量
・パルミジャーノ 適量
・塩 適量
・コショウ 適量
・ラザニア 140グラム(2人分)
・なす 2本(2人分)
【作り方】
[1] にんにく、タマネギ、ニンジン、セロリはみじん切り。挽き肉には塩コショウし、箸でほぐすようにしつつ小麦粉を振っておく。
[2] 鍋にオリーブオイルを入れ、野菜類をじっくりと炒める。まずニンニクだけを炒めて香りを出すとよい。
[3] フライパンにオリーブオイルを入れ、水分を飛ばすように挽き肉を炒める。
[4] 炒めたお肉を[2]のお鍋に移す。[3]のフライパンに赤ワインを注いで火にかけ、木べらなどで旨味をこすり取るようにし、[2]のお鍋に加える。
[5] 潰したホールトマトとブイヨンを加え、ローリエなど香草類を入れて蓋をし、弱火で1時間半ほど煮込む。
[6] 香草類を取り出し、塩コショウで味を整える。以上でラグーは完成。
[7] ラザニアを適当な大きさに割って茹でる。
[8] オリーブオイルを入れたフライパンで輪切りのなすを焼き、ラグーを加える。ゆであがったラザニアも加えて和える。
[9] パルミジャーノをピューラーで削ったものをかけて食す。