抜栓後15日後のワインの味わい
とあるお客様のところに伺った際に、「このワインいけますかね?」
(飲める状態にあるかという意味合いです)と、ソムリエさんが赤ワインを出してくださいました。抜栓して少し時間が経っているワインで、私の率直な意見を聞きたいとのことでした。
良い感じの凝縮した果実味があり、それなりにおいしく飲めるので、「まだいける」と思いましたが、ぼやけた感じがありそのワインからするともう少し温度を下げたほうが良いと思いましたので、率直に思ったことを伝えました。敢えて無試飲で私にワインを出されたソムリエさんも味見をされ、「そうですね」と。また、抜栓後3,4
日の若いワインだろうと思い、そう話すとソムリエさんはにっこりと実はこれですと、ワインのボトルを見せてくださいました。なんと、ドゥルシネア・テンプラニーリョ
2014でした。正直驚きました。ちょうど2週間前にワインの持ち回りをした際に伺い、試飲していただいた後に、そのまま残り少ないボトルを置いてきたものだったからです。2週間前のその日にバキュバンで栓をしてセラーに入れ、全く動かさずにそのまま置いておかれたとのことでしたが、抜栓後15日目のワインとは思えない味わいでした。
その話の後、ドゥルシネア・テンプラニーリョ2014を冷やしていただくと、より鮮やかな果実味、ドゥルシネアらしさが戻ってきて、おいしくなりました。ソムリエさんも、この状態を保っていることには驚かれたとのことでした。ブドウの生命力を強く感じた良い体験をさせてくださったソムリエさんと、ドゥルシネア・テンプラニーリョ
2014に感謝です。
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