丸鶏2羽を、ごろんごろんと丸ごと入れたチキンカレー。
モモも胸もササミも手羽も、口当たりの異なる部位のすべてが味わえるのも楽しいですが、骨も全部位が入っているので出汁効果がものすごく、極上のカレーになりました。
味付けは市販のルーにおまかせの一般的な作り方。香味野菜を炒め、焼き壁を作ったお肉を入れてお水で煮込んだだけ。
けれどこれまでチキンカレーを作るとき、味が若干もの足りないのを補うために入れていた、固形スープを加える必要は全くなし。
私はじゃがいもを煮崩すことで、カレーのとろみを強くするのが常ですが、今回はじゃがいもは入れずさらっとタイプにしてみました。
でも、まだルーを加える前に冷蔵庫で一晩寝かせたスープは、丸鶏のコラーゲンによりしっかりとゼリーに。
溶け込んだゼラチン質はあたためてもなめらかで、さらっとタイプでも口当たりはふんわり。
手のひらサイズのゲームヘンだから、牛のスネ肉を使うよりもずっと短い煮込み時間で、骨まで柔らかくなるのも嬉しいところ。
真ん中の写真の左側は味の濃いモモ・右側は繊細な繊維のササミで、それぞれを肉質を楽しめた他、骨も軟骨部の弾力や節近くのシャクシャク感など、異なる食感が楽しめます。
チキンカレーを作るなら絶対に丸鶏で! と確信を持った日でありました。
◎作り方
【お肉の下準備】
・ゲームヘンを解凍し、羽毛が残っていれば取り除いて洗う。おなかの中は特にきれいに。
・全体をおなかの中に塩コショウ。今回は燻製塩を使用。
【野菜を炒める】
・タマネギ2個は極薄切。ニンジン1本とニンニク2片はフードプロセッサーにかけておく。
・煮込み鍋にバターを入れてタマネギを炒める。多少時間はかかるけれど色付くまでじっくり。
・ニンジンとニンニクを加えて軽く炒め、カレー粉少々を振って炒めて馴染ませる。
*カレー粉の代わりに好みのスパイスでも。または入れずにルーだけで作ってもOK。
【お肉を焼く】
・フライパンにオイルを熱し、丸鶏の全面に焼き色をつける。
【煮込む】
・野菜の入った鍋にお肉を入れ、水を注いで煮込む。
・出て来たアクを取り除いたら、お茶パックなどに好みのハーブやスパイスを入れたものを加える。今回使ったのはローリエ・パセリの軸・セロリの葉・クローブ。
・鶏が柔らかくなったら、いったん火をとめてカレールーを入れる。
・好みの状態になるまで煮込む。
*時間がある場合は、鶏が柔らかくなったところで火をとめて、一晩休ませるとなおよい。その際、保温力の強い多層鍋等を使うと余熱でお肉がふっくら柔らかに。翌日にルーを加えて仕上げ。
【サーブ】
・白いごはんにカレーをかける、日本のカレーの王道。ゲームヘンはスプーンで簡単にさばけるので、それぞれ好みの部位を。
・ピクルスなどを添える。