組み合わせはシンプルでも味の広がりは無限
旬のアスパラガスは甘い。その味を引き立てるのが生ハムのまろやかな塩分。この王道コンビはヨーロッパでもおなじみだ。
「温かいアスパラガスに生ハムをフワッとのせ、脂がなじんだら食べ時脂がなじんだら食べ時。原木の脂をベーコン代わりにグリーンアスパラガスと炒めても美味しいですよ」
教えてくれたのは、美味なる生ハムを求めて世界中を飛び回る「グルメミートワールド」の田村幸男さん。
「アスパラガスには個性が強烈すぎず、肉質がしっかりしてコクのある生ハムがお勧めです」
例えばスペイン産の「ハモン・デ・トレベレス20カ月熟成」。グラナダ県のトレベレス村で熟成される白豚の生ハムは、ほんのり甘くてクセがなく、フレッシュ。赤身と脂身のバランスもいい。
自然の風だけで熟成させたイタリア産「パルマハム24カ月カンティーナ熟成」は、上質なしっとり感がありクリーミー。いずれも、コクがありながらも、ほそよい塩分がアスパラガスの甘み、香り、うま味をたちまち増幅させる逸品。
「忘れられない一皿と言えば、スペインで食べたアスパラガスのソテー。ソースにゼラチン質の多い足首の部分の生ハムを刻んだものが入っていて、美味しかったですね」
生ハムは、シンプルな味付けの発酵食品。美味しさは素材の善し悪しでも決まってくる。
「良質の肉ほど、長期の熟成に耐え美味しくなる。原木を選ぶときはしっかりとした大きな肉を選ぶのがポイントです。」
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