ハモンセラーノ&ハモンイベリコ カッティング講座

スペイン大使館でハモンセラーノのカッティング講座が開かれました。
以下は説明をもとにして、店主の主観も入れながら生ハムのカットの仕方を書いてみたので参考にして下さい。

カッティング中のハモンセラーノも、このように立てかけておくことで、存在感とボリューム感があり良いですね。

生ハムの本場スペインでは、生ハム専門店のチャルクテリアなどで、天井から吊してある状態でカットして提供してくれます。

この生ハム台(ハモネロ)は、この状態でカットするんだと思います。


カッティング用のハモネロ(生ハムホルダー)に、しっかりとセットします。

爪の底が上を向くようにセットします。
(どちらが先か?は意見が分かれるところですが、この講座でやっている部位は脂の霜降りが多くしっとり感がある部位です。反対側は赤身で比較的乾いているので、長くカットするのなら、比較的乾いているところを早くカットするのも一つの方法だと思います)

まず生ハムの足首のところに切り込みを入れて、皮を満遍なく切り取っていきます。

黄色い脂は酸化しているので、丁寧に取り除きます。
 
※生ハムの脂の部分をカットしますと、外側は黄色くなっていて、長い熟成期間の間に酸化が進んでいる部分ですので取り除いて、白い部分から食べるようにカットしていきます。

このぐらい皮を取り除いて、黄色い脂の部分も取り除いたらカットを始めていきます。

※また脂の部分はカットする分だけ、その都度酸化した黄色の分も取り除きながらカットするのがコツです。カットしない脂の部分も一度に取り除いてしまいますと、白い脂の部分も酸化が進んでしまいます。

カッティングに入ります。

生 ハムをカットするナイフは、生ハム専用のナイフをおすすめします。ナイフの形状やしなり具合など、生ハムをカットするのに最適だからです。

また切れ味がよく ないナイフは、かえって余計な力が入って危ないですので、カットする前によく研ぐことも必要です。

包丁専門店では1本、1000円以内で研いでくれるはずで す。行きつけの専門店と仲良くなっておくと良いですね!


最初はテーブルと平行になるように意識してカットして行きます。

こうすることによってきれいな切り口になるし、カットしやすくなります。

ハモンセラーノなどの生ハムは、適度な大きさ(一口で食べられる)で、薄くカットするのがコツです。


しばらくカットすると腰骨が出てきます。 腰骨が出てきたら、腰骨の周りに切り込みを入れることによって、きれいにカットすることができます。

ハモンセラーノなどの生ハムは、写真に向かって正面(皮や脂がないところ)が、乾燥していて硬く、後ろの面(皮や脂の面のところ)がしっとりとしています。

なかでも腰骨と皮の間の生ハムは、しっとりとしていて柔らかい部位になります。


腰骨の周りは、しっかりしたペンティングナイフのようなもので、しっかりと切り込みを入れます。

切込みを入れることで、カットした際に骨離れが容易になります。
 
※果物用などの小さなナイフで、先がとがっているものが最適だと思います。

写真ではわかりづらいですが、骨付き生ハムを切り進むにつれて、骨の間接が出てきて、まっすぐ下までカットすることができなくなってきます。

こうなったら今度は骨の周りをカットしていきます。皮側も皮を取り除いてカットしていきます。

写真を見ると、今まさにカットしている最中ですが、ナイフに向かって右側がスネ側でピエルナと言い、通好みの部位です。

※写真の方は腰骨のところに左手を置いていますが、これは危ないと思います。

このぐらいまで切り進んだら、今度はひっくり返して裏の面をカットしていきます。

裏の面をカットする場合には、この面が今度は下になりますが、乾いて堅くなるのをある程度防ぐためには、オリーブオイルを塗っておくのも一つの方法だと思います。

ひっくり返したところです。
皮を丁寧に取り除いていきましょう。

今回は原木一本を一度にカットしてしまうので、皮をすべて取り除いてしまっていますが、通常は何日かかけてカットするので、カットする都度皮を取り除いていくのが最適な方法でしょう。(皮は水分の蒸発を防いでくれますし、酸化も防いでくれます)

余談ですが、皮のきれいなところを取っておいて、お湯できれいに洗ったあと、一度煮こぼしてじっくり煮込むことで、ゼラチン質のしっかりしたスープが取れます。

骨を入れてもいいと思いますが、皮と骨の脂は酸化している場合が多いので、しっかりと取り除くことがコツです。


裏面のカットに際に「しんたま」側をカットしていると、そのうち間接にあたって、まっすぐカットすることができなくなります。

その際には写真のように、間接の皿をとりのぞいてしまいましょう。

比較的上級編にあたりますが、一度部位の場所を覚えてしまうと楽にできるようになります。

やり方としては、ナイフをVの字に入れて掻き出すように取り除くのがコツです。


取り除いた瞬間です。

こうすることによって、真っ直ぐにカットを進めることができるようになります。


最後まできれいにカットできます。
裏表のカット面が平行になっているのが分かると思います。


これからあと少しカットをしたら、腰骨を取り除いてしまいますが、腰骨はなるべく最後まで付けていることで乾きが少なくなります。


表からみたところです。
あと少しカットを進んでいくことで、腰骨も楽に取れるようになります。
 
腰骨を取り除くのは、骨と肉の間に薄く小さなナイフを入れて取り除きます。
そして最後まで切り進みます。

※最後になりますが、スネに近いピエルナのところに2本の骨があり、その間の生ハムがコクがあり柔らかで珍重されています。
この写真では出ていないですが、細い骨を折って取り除きますとカットしやすいと思います。
くれぐれも刃物には気をつけて、カットして下さい。

 

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