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Macizo 〜独特の味わいがクセになる白ワイン〜

Benjaminは、現在、カタルーニャ州の州都バルセロナから自動車で 30 分程の、ガラフ・デ・マシスという地区に立ち上げた Vins del Massisというボデガで、2つの白ワインを手掛けています。

当初は、この地でワインを造ることに乗り気ではありませんでした。しかし、友人である現在の共同経営者のひとりに、あまりにも熱心に 1度 見に来てほしいと言われるので、とりあえず行ってみたそうです。しかし、行ってみると、そこは、特異なマイクロ気候、海の底だった土壌、中世からのワイン 造りの文化があること、高樹齢の土着品種の樹の並ぶ数十年ほったらかしにされていた畑など、他にはない条件の揃う魅力的な場所であり、そして、自分の住むリオハから日帰りが可能な場所であったことから、そこでワインを造ることを決めました。

収穫期に Benjaminの運転する車でブドウ畑を見にまわっている道中、彼の携帯電話が鳴りました。スペインの西部でワインを造らないかとの電話でした。「そんな余裕はない」と断り、 Benjaminが 電話を切ろうとすると、相手が手伝ってくれるだけでも良いので一度会ってと食い下がってきたのですが、それを遮るように「何を言われてもやる気はない」と切ってしまいました。そして、私に「お前なら理由はわかるだろう。」と言ってきたので「もちろん」と返しました。彼を知れば知るほど、これは当然のことです。 Benjaminのワイン造りは、ぶどう栽培というよりも、畑の環境作りから行いますので、電話でワインは造りません。

最近はだいぶ落ち着いてきたそうですが、この畑を使ってワインを造って欲しい、ワインのプロデュースをしてほしいとの依頼が、パーカーポイント100点獲得直後から、世界中からひっきりなしにきていたとのことでしたが、その全てを断っています。

「名前を貸すだけでそれなりのお金をもらえるので、商売としてはおいしい話だけど、実際に自分で畑の環境も、ブドウの生育状態も、醸造過程も把握できずにでき たワインを自分の名前で世に出すことは、絶対に出来ない。自分のワイン造りの考え方に反するし、これまで苦労を共にしてきた人達、自分を支えてくれてきて いる人達、自分の造ってきたワインへの裏切り行為にもなる。そんなことして大金持ちになるよりも、今まで通り生きていく方が良い。」と話してくれました。

現在 Vins del Massisには、 Bodega Contadorの立ち上げから、Benjaminの片腕としてその実力を発揮していた Ivanが醸造責任者として駐在しています。 Ivanは、毎朝ほぼ決まった時間に電話で畑の状況やワインの状態などを話し、写真もよく送っています。 Benjamin も毎月様子を見に行っていますが、毎日のIvanとのやり取りで、リオハに居ながらにして、カタルーニャの状態が手に取るようにわかっています。これが、Benjaminのワイン造りにおいて最も重要なことなのです。

カタルーニャで、Benjaminの名で最初に造られたワインが Macizo(マシソ)です。初ヴィンテージは 2008 年(現行は 2010年)。

土地の代表品種、チャレロとガルナッチャ・ブランカをベースに造られています。ブドウの樹1株当たりの収穫量は約1sという、通常の収量の6分の1ほどの、成分の凝縮度の高いブドウのみを使用しています。ですので、約8ヶ月の樽熟成をしていても、全く果実が負けていません。香り、味わいともに良質な樽からのニュアンスをしっかりと感じられ、樽熟白ワインの好きな方の納得いただけるものですが、ベースの果実の香りも味わいもしっかりとしていますので、樽で熟成した白ワインは好きではないが、このマシソは好きと言われるかたも おられます (弟分のMassis マシスは、より多くの方が言われます)。口への入りは清涼感があり、舌触りはクリーミーさオイリーな感じがあり、味わいは濃厚かつ重厚で、余韻が長いです。しかし、フレッシュな酸があるので嫌みはありません。時系変化もしっかりと楽しめ、飲めば飲むほどクセになる白ワインです。

どんな食べ物が合うかといいますと、熟成チーズやチョリソ、サルチチョンなどのサラミ類をはじめ、スパイシーなメニュー、中華料理、米料理など。腸詰類と合 うフルボディの白ワインなのです。昨年スペイン好きの忘年会で、赤ワインのボトルが全て空になったので、飲み足りなかった私は、Macizoを 開け飲んでいました。すると、「今さら白ワイン?」、また、チョリソをつまみながら飲んでいたので、「白ワインで?」と不思議な目で見られました。ですので、試してもらったところ、「美味しい!」「赤の後なのに全然物足りなくない。」、「白なのにチョリソと合う!」と飲まれたみなさん驚いていました。

パエリアなどの米料理との相性も非常に良いのですが、まだ 1種のパエリアとしか合わせたことがないので、今年は米料理の美味しいお客様のところでパエリアを食べながら、この Macizoを楽しみたいと思います。

Benjaminのワインを非常によく使ってくださっているお客様から、唯一クジラ肉と合ったワインと教えていただきましたので、こちらも是非試してみたいと思います。 このMacizo、合う合わないがわりとはっきりするワインであるところが、玉に瑕ですが、お料理と合った時の広がりはたまらないものがあり、よりクセになってしまいます。ですので、合うものを色々と探したいとの思いが尽きません。 


 
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