生ソーセージのよくあるご質問・Q&A集

加熱のコツや解凍の仕方、ケーシングの種類、保存の仕方

生ソーセージについての「生ソーセージって何?」から始まり、「生ソーセージと普通のソーセージの違い」から「焼き方や調理方法」などに関する、お客様の良くある質問などをまとめてみました。

また扱い方、保管の仕方、ソーセージの種類、ケーシングについてなど素朴な疑問についても考えてみました。ご参考になれば幸いです。
 

 

Q 生ソーセージとはどのようなものを言いますか?通常のソーセージとはどのようなものですか?

A もともとソーセージは生の肉を挽いたり、カッティングをする際に塩と香辛料などを合わせて豚腸や羊腸などのケーシングに入れ、通常のソーセージはそれを加熱しスモークをかけたものがほとんどです。

一方、生ソーセージは製造工程で一度も加熱処理やスモーク工程をしてないもので、豚腸や羊腸などの生のケーシングに充填し提供されます。商品の形態は冷凍と生(チルド)の2通りがあります。

 

Q 生ソーセージのルーツや歴史を教えて下さい。

A 生ソーセージのルーツはローマ時代頃までさかのぼります。大昔は冷蔵庫などが無かったので冬の時期に、豚を解体し豚の前足と後足は骨付きで塩漬けをした後、乾燥し発酵熟成をかけて生の状態でも常温で保存出来るようにしました。

バラなども塩漬けをし発酵させましたが、その他の肉や小片などは細かく刻んで塩漬けをし、豚腸や小動物の腸の皮に腸詰めをして乾燥し発酵熟成をかけ生の状態でも常温で保存出来るようにしました。

このことが豚腸のケーシングに入れるサラミやチョリソーのルーツになっていまして、冷蔵庫が無かった時代は、そのほとんどがこのような発酵熟成したサラミ類で生ソーセージのルーツにあたると考えられます。

近年になって冷蔵庫や冷凍庫が発達して生ソーセージが多く食されるようになりましたが、ドイツやイタリアの一部では解体したての豚の肉を使ってすぐに生の状態で食べる生ソーセージもあります。

 

Q ソーセージの種類を教えて下さい。

A ソーセージや腸詰めは小さくカットした肉を腸詰めをしたものですが、ヨーロッパ諸国を初め中国なども含めて歴史ある国ではほとんどと言っていいほど昔から存在します。

肉の種類的には豚が一番多く、牛肉、鶏肉、ターキー肉、羊肉、鹿肉、猪肉、うさぎ肉、馬肉など多岐に渡り、血液や内臓系のものをつめた腸詰めもあります。
また非加熱のドライソーセージ(サラミ)のようなものでも発酵熟成したものやしてないものなどもあります。

そして腸詰めは各国での呼び名があり、ドイツではヴルスト、イタリアではサルシッチャ、フランスではアンドゥイユ、スペインではチョリソ、ポルトガルではリングイッサ、英国や米国ではソーセージ、中国では灌腸や香腸などと呼ばれており、充填するひき肉の大きさや腸詰めの太さ、香辛料の種類、熟成の仕方などによって全く違ったものが出来上がります。

 

Q ウインナーとソーセージの違いを教えて下さい。

A 一般的には羊腸を使っている細いソーセージを「ウインナソーセージ」と呼び、それより太いものをソーセージと呼びますが、厳密にはウインナーはオーストリアのウイーンでつくられている細いソーセージがその呼び名の由来になります。

 

Q 生ソーセージと加熱してあるソーセージは、我々消費者にとってどのようなメリットがあるのか?ご説明をお願いします。

A 先ず加熱してあるソーセージのメリットからご説明させて頂きます。

加熱加工してあるのでそのまま食べられますし、調理も煮る焼くが割と簡単に出来て電子レンジなどでも加熱しやすく、日持ちも保存もしやすいというメリットがあります。
生ソーセージは上記のものが全て逆になります。そのままは食べられませんし、調理は多少手間がかかります。また生ソーセージを解凍した場合は日持ちはしません(冷凍の場合は日持ちはします)。

では生ソーセージのメリットは?と言いますと、加熱調理をしたときの美味しさが加熱済みのソーセージよりある!と言うことに尽きます。 「肉感と歯ごたえの良さ、そしてジューシーな肉汁、そしてスパイスとソーセージの香りが渾然一体となった風味の良さ」などの点で加熱済みのソーセージより優れています。

 

Q 生ソーセージの中身って、ハンバーグの中身とどう?違いますか?

A どちらも挽肉を使ってあるところは同じですが、製造工程に違いがあります。
生ソーセージは、挽肉やカッティングした肉に塩を入れてしっかりと練ることで、生地同士が粘り気を出した状態になります。生地同士がくっつき合い、保水率が高まる状態になります。充填する肉の大きさや練り方によってソーセージの食感がかわります。

反面、ハンバーグの生地の場合も練りますが、エマルジョンの状態や粘りが出るまで練ることは少なく、挽き肉のまとまりが出てきた状態で調理されます。 このことは加熱調理が終了した段階でカットしてみますと、よりわかりやすくなります。

ソーセージの場合は、加熱後にカットしますと、肉汁が少し出てきてほとんどの肉汁は肉の中に蓄えられていますが、 ハンバーグは加熱後にカットしますと、ほとんどの肉汁がジュワーっと流れ出て肉の中には蓄えられていません。

どちらが良いのか?美味しいのか?一長一短ですが、上記のような焼き上がりの違いがあります。

 

Q 生ソーセージの美味しい食べ方や調理方法を教えて下さい。

A シンプルに解凍した生ソーセージを弱火でじっくり焼きながら、ソーセージの表面に照りがでてきて肉汁が少しでてジュッと音がするようになった生ソーセージをそのままほおばるのは至福の時間です。

シンプルに焼いて食べる以外に手軽におすすめ出来て、いろんなバリエーションを楽しめるのはホットドックです♪
シンプルなホットドックはよりソーセージの旨味を感じやすく、様々な具とソースをかけたホットドックは複雑な味わいを感じます。

ホットドックの美味さはソーセージ自体はもちろんですが、「パン(バンズ)をどのようなものを選ぶか?」によっても美味しさが違ってきます。柔らかいバンズの場合はソーセージの存在感をより感じやすく、バケットのような固いバンズは、ソーセージとの食べ合わせによって美味しさが出てきたりします。

ソーセージとバンズ、そして具とソースによって、様々な楽しみができるのもホットドックの楽しみと奥の深さだと思われます。

またホットドック以外の美味しい食べ方や調理方法は、下記のページをご参考下さい。

 

Q 生ソーセージの加熱のコツと焼き上がったときの目印のようなものがあったら教えて下さい。

A 生ソーセージは様々な加熱方法がありますが、最初は弱火でじっくりと火を通すことが美味しく加熱するコツです。

ソーセージの太さや加熱方法によっても加熱時間は違いますが、細いもので8分〜10分、太いもので15分前後の時間がかかります。中心温度計などがあれば便利ですが無い場合は、生ソーセージに串を刺したり、半分にカットしたりして出てくる肉汁が透明で薄ピンクになってないようでしたら、そろそろ焼けるサインになります。

また肉が膨張してケーシングが避けたりするのも焼けたサインですが、そのちょっと前が豊富な肉汁を味わえるようです。何回か焼いて焼き上がりのサインを確認してください。

 

Q 生ソーセージはレア(生焼け)で食べられますか?

A 食べられません。生ソーセージは生食対応ではありませんので必ず十分な加熱をしてお召し上がり下さい。

また、中がレアや生焼けの状態に関しまして、よく牛肉や豚も良質なものは生焼けでも食べられると言われますが、挽肉をベースとした加工品は完全に火入れをする必要があります。中心温度で75℃で1分以上の加熱が必要です。

 

Q 生ソーセージを電子レンジで加熱しても大丈夫ですか?

A 容器にラップなどをして電子レンジで調理する方法もあるかもしれませんが、基本的におすすめできません。

電子レンジのワット数やメーカーの違い、調理時間など少しの違いによって生ソーセージの加熱状態が変わってしまい生ソーセージが破裂したり、片面だけ生だったり、肉汁が多量に出たりするためです。

基本の調理方法はボイル、蒸し焼き、グリルやそれらの組み合わせがおすすめです。

 

Q 生ソーセージは冷凍のまま調理出来ますか?

A 生ソーセージは外側がケーシングになっており、豚腸や羊腸のことがほとんどです。人肌程度の低い温度帯から徐々に加熱をすることに関しては可能ですが、ケーシングの近くの外側が調理しすぎになり破裂したり火が入りすぎたりと、正しく加熱調理出来ないことが多いです。

時間が無いときでも冷凍のままの調理は避けて、氷水の解凍方法を使いながら、出来るだけ均等に解凍後に調理をすることをお勧めいたします。

また「生ソーセージの焼き方や調理方法と楽しみ方」に様々な生ソーセージの焼き方が掲載されてますのでご覧下さい。

 

Q 生ソーセージのおすすめの解凍方法を教えて下さい。

A おすすめの解凍方法は氷水を使って解凍する方法です。

冷凍になっている生ソーセージを真空パックごとジップロックなどに入れ空気を出来るだけ抜いて、氷水にいれ解凍します。氷水はポリ袋に水を入れ氷を適量入れたものです。そこにジップロックごと入れて冷蔵庫で解凍します。液体の熱伝導の効率の良さから早く解凍が進み、ソーセージにも一番影響が少なく最小のドリップで解凍できます。

解凍時間は生ソーセージの太さにもよりますが、3時間から半日程度で解凍になります。

 

Q 生ソーセージを解凍して、再冷凍は可能でしょうか?

A 生ソーセージを解凍しての再解凍に関しましては、基本的におすすめしておりません。

冷凍物の再冷凍となりますと、食肉の場合は鮮度がおちますが、挽肉ベースの加工品の場合は、食肉の場合より鮮度が落ちる場合があります。塊の肉より肉の大きさが著しく小さいことから、ドリップや最大表結晶生成帯の際の氷の結晶などが出来やすく、食材が劣化しやすい状態になりやすいためです。

またやむをえず再冷凍をするなら、解凍した生ソーセージを十分に加熱をしたものを再冷凍することの方をお勧め致します。

 

Q ソーセージが一度に食べきれない場合はどうしたらいいですか?

A 基本的に解凍したソーセージは加熱をして食べきるのがおすすめですが、それでも残る場合は、加熱を十分にしたのちに冷凍保存がおすすめです。1本ずつラップなどでくるみ、ジップロック付きの袋に入れて空気を抜き冷凍保存などがおすすめです。

 

Q 生ソーセージの賞味期限はどのぐらいですか?

A 冷凍していない生ソーセージの賞味期限は販売している製品の裏貼りに書いてある賞味期限をお守り下さい。書いてない場合は2日間程度でお召し上がり下さい。必ず0℃に近い冷蔵保存が前提になります。

また冷凍してある状態の生ソーセージは真空パックなどがしてあり、長いものですと1年程の賞味期限がありますが、購入後にご家庭の冷凍庫に入れた場合は購入後から3ヶ月程度と見た方が良いとは思います。

解凍後は2日間程度でお召し上がり下さい。生ソーセージは75℃で1分間以上の加熱が必要ですのでしっかりと加熱をして下さい。

 

Q 生ソーセージは解凍してからどのぐらい日持ちしますか?

A 完全に加熱されたソーセージは2,3日程度は日持ちします。冷蔵庫での保管温度は0℃程の温度が前提になります。加熱後もなるべく早くお召し上がり下さい。

 

Q 生ソーセージは加熱調理したあと、どのぐらい日持ちしますか?

A 完全に加熱されたソーセージは2,3日程度は日持ちします。冷蔵庫での保管温度は0℃程の温度が前提になります。加熱後もなるべく早くお召し上がり下さい。

 

Q ケーシングとは何ですか?種類はどんなものがありますか?またどのような特徴がありますか?

A ケーシングとはソーセージの外側を覆っている膜または皮のようなものです。ケーシングの種類には下記のようなものがあります。

1)天然ケーシング

豚の腸からつくられる豚腸ケーシング、羊の腸からつくられる羊腸ケーシング、そして山羊からつくられる山羊腸ケーシング、牛の腸からつくられる牛腸ケーシングがあります。 家畜の腸を使ったケーシングの特徴は通気性が有り丈夫でソーセージミートと結着しやすく可食可能です。

羊腸などのケーシングは熱を入れスモークなどの乾燥をさせることでパリッとした食感が生まれます。 また浸透性もあるのでソーセージの煮込みなどでスープと混ざりやすく料理をしたときの浸透膜のような働きも有り、お料理に貢献するケーシングと言えると思います。

またコラーゲンが豊富に含まれることも見逃せません。※牛腸ケーシングは主にヨーロッパ等で太いサラミなどに使われることが多いです。

2)人工ケーシング(可食可能)

原料がコラーゲンで出来ているケーシングで、動物性のタンパク質を主原料としてつくられます。加熱したときにほとんど肉と密着して歯触り感がなくなり、ソーセージの肉の食感を伝えやすくなります。 また天然ケーシングに比べて安価ですが、ケーシングの性格上、パリッとした食感などは望めません。

3)人工ケーシング(可食不可)

セルロースなどを使ったケーシングで熱による変化はあまりありません。食べるときには必ず外して食します。太さも自在に出来るため、太物ソーセージや練り物で多用されることがあります。
 

 

Q 生ソーセージの外側を覆っている皮のようなもの(ケーシング)は食べられるのですか?

A 天然ケーシングと可食可能な人工ケーシングなどに詰めているソーセージは皮ごと(ケーシングといいます)食べられます。天然ケーシングは主に羊腸や豚腸等の家畜の腸の皮が使われています。

 

Q ソーセージに表示してある「賞味期限」は、その日が過ぎると食べられないのですか?

A 賞味期限とは美味しく食べられる期限です。美味しく食べられる期限は、商品のパッケージや形態を変えずに保存をしておいての期限のことを指します。メーカーにもよりますが、賞味期限は美味しく食べられる期限のおよそ7割ぐらいで表記されています。従いまして期限を10%から20%過ぎても美味しく食べられることがほとんどです。しかしながらそれはしっかりした保存の仕方をしている場合で、しっかりした保存が出来てない場合は、その限りではありません。

また賞味期限とは別に、消費期限というものがありますが、可食可能な期限になりまして賞味期限より期限は少なく一般には何月何日と表記されます。商品は、お弁当やおにぎり、サンドイッチ、ケーキなど生食のものがほとんどです。こちらは消費期限内に食べられることをおすすめいたします。

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