お料理は食材の特性を活かして、いかに美味しく食べるかが根底にあると思います。
あんまりスーパーとかではお目見えしないトリッパだけど、なかなか美味しい食材だと思います。
牛の2番目の胃ということで、なかなか臭いが強い部位。
いかに臭いを消すかが調理のポイントと思います。
私のやり方は、どちらかというと丁寧なやり方なので、あんまり臭いが残らないと感じで仕上がると思います。
Ⅰクールブイヨンを作る
①玉葱、人参、セロリを各50gぐらい用意し、薄切りにする。
②ニンニクの皮を剥いて縦半分に切り、中の芽を取り除いて包丁の側面で叩き潰す(ニンニクは、1/2かけらぐらいを使用)。
③鍋に水2.5リットル、白ワイン100ml、白ワインヴィネガー30ml、レモン1/6個分、①、②の野菜、少量の塩を入れ、強火にかける。
④沸騰すれば灰汁を取り除き、ブーケ・ガルニを加えて弱火で30~40分ほど煮出す。
⑤漉してクール・ブイヨンを仕上げる。
Ⅱトリッパの下茹
①トリッパに汚れがついてたら取り除く。
②鍋にトリッパ、十分に浸かる水を入れて強火にかける。
③沸騰すれば落し蓋をし、弱火で10分ほど茹でる。
④トリッパを取出し、4等分ぐらいにカットする。
※圧力鍋で加圧するので、煮汁から浮かない、十分に浸かる程度の大きさにカットする。
⑤圧力鍋にトリッパ、クールブイヨンを入れて強火にかけ、沸騰すれば灰汁を取り除き、15分ほど加圧する。
※圧力鍋を使用しない場合は、2時間ほど煮込めば良いと思います。煮汁からトリッパが浮き出る場合は、落し蓋をして煮込む。
⑥圧が下がり、クールブイヨンがある程度は冷めるまで放置する。
※トリッパは乾くと固くなるので、圧力鍋を使わない場合でも煮汁の中で冷ます。
Ⅲトマト煮を作る
①トリッパを1cm幅ぐらいの大きさで切る。
②鍋にトリッパ、浸かる程度の白ワインを加えて強火にかけ、沸騰してアルコールが飛べば、中火でギリギリまで煮詰める。
③ワインが煮詰まれば、フォン・ド・ヴォライユ100ml、トマトソース80mlを加え、塩、こしょうをして中火で煮詰める。
④水分がなくなるぐらいまで煮詰まれば、味を確認してから、塩、こしょうで調味して冷ます。
※冷製に仕上げるので、少し濃いめの味にする。
Ⅳ仕上げる
①トリッパの煮込みにバージン・オリーブ油を加えて混ぜる。
※好みで、バジルやエストラゴン、オレガノを加えても良いと思います。
②アボカドを適当な大きさにカットし、変色を防ぐためにレモン汁をかける。
③お皿にトリッパを盛り付け、トリッパの上に粉チーズをふる。
※今回は粉チーズを使ってますが、ハード系のチーズを薄くスライスしたものを乗せても美味しいと思います。
④生ハム、アボカド、トマトを盛り付け、ソース・ヴィネグレットを流してパセリをふり仕上げる。
生ハムとアボカドを添えた、トリッパの冷製トマト煮込み
前菜のような感じで仕上げたお料理です。
トリッパは丁寧な下処理をしたので、臭いは少なめに仕上がっています。
柔らかめのトリッパの食感と生ハムのコク、アボカドのまったり感がマッチした一品。
下処理は大変だけど、手間をかけた分、仕上がったお料理は美味しく感じます。
生ハムにトリッパ、アボカドを巻いて食べると、めちゃ美味しかった~(*´▽`*)
煮込んだトリッパの半分は冷凍バッグに入れて冷凍しました。
別のお料理に変身するか、今回と同様に冷製でいただくかは、トリッパを食べる時の気分しだいということで(笑)