鹿とフォアグラと黒米。ソースには黒トリュフペーストが入っています。
珍しい食材の組み合わせで、家庭のお料理としては異色の色彩の一皿となりました。
タタキ風に激レアの鹿内モモはしっとり。
ピラフにした黒米はプチプチもっちり。
欲を言えばこんがりキツネ色に仕上げたかったけれど、火加減の関係でまわりが色付く前に内側がとろけたフォアグラは、それでもまったり。
いずれも舌を包み込むような食感で、なかなかに濃厚な一品です。
グルメミートさんを知る者にはお馴染みの食材とはいえ、普通のスーパーマーケットでは手に入りにくいものばかり。
迫力の色彩と相まってかなりの“特別感”があるので、来客時のおもてなしに喜ばれました。
来客時には、調理のためにテーブルから離れる時間をできるだけ短くしたいものですが、こういうお料理だと「えっ? フォアグラ焼くの? え?鹿も? 見たい~~」とお客様がキッチンに来てくれます。
会話の弾ませるきっかけを作ってくれる効用も、珍しい食材にはありますね。
【黒米のピラフ】
炊く2時間ほど前にお米を軽く洗って、水に付けておきます。
お米をザルにあげて水をよく切り(黒く染まった水は炊飯に使うので取っておく)、バターを多めに入れたフライパンで炒めてから炊飯器に。
お米をつけておいた水を適量チンして温め、固形スープを溶かします。
そのスープと、残りの水を入れて標準より少し多めに水加減。
コショウを塩を適量入れて、スイッチオン。
炊きあがったら、トリュフペーストを混ぜ込みます。
【鹿のタタキ】
前日からセロリとローリエと粒こしょうと一緒に赤ワインでマリネ。
常温に戻し、水気をよく拭いてから塩とコショウを振り、オイル(グレープシードオイルを使用)を引いたフライパンに丸ごと入れて周囲を焼き付けます。
激レアでもおいしく食べられますので、弾力が出るまで焼いても、まだ中がグニャッと生っぽい感じでも、好みの火入れで大丈夫です。
焼き終えたらアルミホイルで包んで20分ほどホールド。
食べる直前に切り分けます。
【フォアグラのソテー】
50グラムのカットポーションを2つに切り分け、軽く塩とコショウ。
小麦粉をまぶし、バター少量を引いたフライパンでソテー。
指で押して中がとけている感じになったら引き上げます。
【ソース】
エシャロット半片をバターで炒め、赤ワイン200ccを注いで線が書けるくらいまで煮詰めます。
フォンドヴォー大さじ3と水大さじ2程度を入れて更に煮詰めておきます。
ここに、鹿を包んだホイルにたまった肉汁と、フォアグラを焼いたフライパンに出た脂(すごくたくさん出るので、全部を入れると多いと思います。好みによりますが半量くらいでしょうか)を加え、よい加減になるまで煮詰めて塩とコショウで調味。
火を止めてすぐに、黒トリュフペーストを加えます。
以上の4つを盛り合わせて供します。
写真では、リング状にピラフを持って、中央に鹿とフォアグラ。ピラフとお肉の間にソースを流しています。
でももっと上品に、ピラフ少なめのほうがきれいかもしれません…。