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天然の旨みには、天然の旨み

コンタドールは、アワビと合う。鯛と合う。鱧と合う。鮪と合う。蟹と合う。しかし、天然の上物に限る。しっかりと活動している生態系の中の自然な連鎖の中で育ったもの。つまり、ジビエと呼ばれるものである。

コンタドールのブドウも、生態系の自然な連鎖が行われている環境の中で育ったもの。育ちが同じ。どちらも天然に備わった旨みのレベルがかなり高いから、バランスが取れるということらしい。高級ワインと合わせるには、凝った料理を考えてしまいがちだが、必ずしもそんな必要はないようだ。

神戸の星付きレストランBのソムリエさんが言われていた。基本的に旨みのしっかりとしたワインには、旨みのしっかりとした食べ物を合わせないといけない。旨みのレベルが同じもの同士を合わせないと、バランスが取れない。もちろん味わいの相性もあるが、旨みのレベルが同じだと、一般的には意外な組み合わせでも美味しく楽しめたりする。ボディのしっかりした赤ワインと生魚が合うのも、しっかりとした旨みのあるもの同士だから。仮に料理の味付けを濃くしても、旨み自体が少なければ、旨みをたっぷりと持っているワインばかりが目立つことになる。また、化学調味料たくさん使って旨みのレベルを同じにしても、旨みの質が異なるので良いワインとはズレが生じると。

赤坂のFさんが言われていた。ある時、お客様がお気に入りのワインを持ち込みされた。それなりに名の通った美味しいワインだったのだが、お客様から「いつも、どこで飲んでも美味しいのに、ここで飲むと美味しくない。」と言われてしまったとのこと。持ち込みとはいえ、数日前にあずかってセラーでしっかりと保管して サーブされたので、ショックだったと。お客様がお帰りになってからそのワインを試飲すると、特に状態がおかしいこともなく、普通に美味しいと感じられた。 なぜ美味しくないと言われたのかわからなかった。だが、料理と合わせてみたところ、印象がだいぶ変わってしまったと。料理の味を消したり、料理に味を消されたりしているわけではないのだが、ワインがかなり味気なく感じられたとのこと。ワインの持つ旨みに対し、食材の旨みがかなり上だったことが理由である。

Fさんは、フレンチを名乗られているが、和食を名乗られても違和感のないお料理を出される。素材ひとつひとつへのこだわりが非常に強く、最上級の素材を用い、それらの本来の旨みを存分に活かすよう、とてもシンプルに調理される。そのものずばりを楽しむ料理である。Fさんにとってのフレンチは、ワインを美味しく楽しむための料理。従って、問題は調理法ではない。いかに良い素材の素晴らしい味を、ワインと合わせてしっかりと楽しんでもらうかとなる。

場所は違えど、様々な要素が複雑に絡みあった大自然の生態系の連鎖の中で育ち、天然の旨みをしっかりと持った食材と、ブドウから造られたワイン。天然の旨み同士、素材の良いもの同士、これらが合うのは当然のことなのだと思う。

 
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