ラ・ビーニャ・デ・アンドレス・ロメオLa vina de Andres Romeo2001 を飲んだベンハミン男泣き！
2015年5月21日東京・白銀台の八芳園で、Benjaminはスペイン大使館主催のリオハワインセミナーに講師で呼ばれましたが、そのワインセミナー後、ずっとBenjaminのワインをご愛顧いただいている都内のお客様に、御挨拶を兼ねて夕飯をいただき、ラ・ビーニャ・デ・アンドレス・ロメオLa
Vina de Andres Romeoのファーストヴィンテージ2001年をいただきました。
注文してから、Benjaminは少しそわそわした感じで、デキャンタからサーブされたワインを硬い表情のままテイスティングをすると、「ふっ」と我々にも音が聞こえるような息吐き、半ば呆れたような感じで「良い状態だ。」と。その後、全員にワインがサーブされている間に彼の目は潤んでいきました。我々が「美味しい」、「素晴らしい」と言葉を発するも彼は無言で、満足気に愛おしそうにグラスの中の液体を眺め、徐々に涙を流し始めました。それまで気さくに冗談を交えながら話していたのに、ほとんど言葉を発せずに。するといきなり「スペインは今何時だ？」と。時間を答えると電話をかけ始めました。地元サン・ビセンテ村の、彼のワインバー・La
Ⅲ Estacionにです。
「親父がいるだろう？」「わかった。」「日本で素晴らしいワイン飲んでる。」「いいよ、またかける。」電話を切ると、「この時間はいつも親父がいるから電話したんだけど、ちょっと外に行ったって。こんなに良い状態でこのワインを飲んだら、どうしても話がしたくなったんだ。」とのこと。La
Vina de Andres Romeoは、彼の父Andres Romeoが植樹し,手塩にかけた畑のブドウから造っている単一畑のワインです。
そして、「この La Vina de Andres Romeo 2001は、両親の家のガレージで醸造したもので、醗酵中に液体温度が30度以上に上がってしまった。そこで、大急ぎで肉屋へ行き、氷を入れる特性のビニールの袋を大量に買い込み、その袋を発行槽に巻き、水を流し続けたがなかなか温度が下がらず、寝ずに作業をして、なんとかワインとして世に出せたんだ。そんな苦労の末にできたワインだから、口にする前は、正直、とても不安だった。世に出したときは自信を持っていたが、そんなふうにできてから
10年以上も経った、どのように日本まで来たかもわからないワインが、ちゃんと飲めるのかどうかが。どんな状態になっていようとも自分のワインだから。それが、自分が望んでいた以上のこんなに素晴らしい状態で飲めて」と、言葉に詰まる
Benjaminの目からは改めて涙が。
当時の記憶やいろいろな感情が込み上げてきて、知らぬ間に涙がこぼれたとのこと。そして、その手助けがなければ
このワインを世に出せなかったお父さんに、この事実と喜びをど伝えたかったと。Benjaminのワインに対する強い情熱と責任感、周囲への感謝の心を改めて、そしてより強く感じた夜でした。
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