マトン羊肉カレー用500g(本格的煮込み用の肉です!)

5.00 (18件のレシピ)

投稿者: 東京都 りら様  [レシピ]
投稿日付:2009/04/12 02:25

◎インドネシア風マトンのココナッツミルク煮

【材料】
マトンのネック&スネ=1パック/ モロッコインゲン=5本/ じゃがいも=2個/ ココナッツミルクまたはココナッツクリーム =200cc/ にんにく=2片/ ベルギーエシャロット=中1個/しょうが=2片/ 唐辛子(ホール)、クミンシード(ホール)、ローリエ(ホール)、シナモン(スティック)、クローブ(ホール)、コリアンダー(粉末)、バジル(乾燥・ホール)、ナツメグ(粉末)/ コンソメキューブ=1個/ グレープシードオイル/ 塩/ コショウ

【作り方】
[1] にんにくとエシャロットとしょうがをフードプロセッサーにかける。グレープシードオイルを加えてペースト状にする。
[2] 鍋(ダッチオーブンを使用。ルクルーゼなどでもOK。普通の鍋なら煮込み時間を延ばす)にグレープシードオイルを引き、[1]を炒める。もったりとしてきたら、シナモンスティックとクローブ以外の香辛料をすべて加えていためる。香辛料の分量は、唐辛子は1本、ローリエは1枚、他は小さじ半分程度を目安とし、好みによって増減する。香りがたったら水400ccを注ぎ、シナモンスティック1本とクローブ3粒を入れて煮立てる。
[3] 一口大に切り分けたマトンに塩コショウを振り、グレープシードオイルを引いたフライパンで、焦げ目をあまりつけないように表面を焼く。[2]の鍋に移し、90分ほど煮込む。初めのうちはアクが出るので取り除くが、さほど神経質にならなくてよい。
[4] マトンが柔らかくなってきたら、コンソメキューブと塩とコショウで調味し、一口大に切ったじゃがいもを加える。次いで一口大に切ったモロッコインゲンを加える。野菜に固さが残る程度で火を止め、そのまま冷まして味を馴染ませる。
[5] 食べる前に、ココナッツクリーム(本来はココナッツミルクでさらっと仕上げるが、濃度つけたかったのでクリームを使用)を加えて15分ほど煮る。味を見て、場合によっては塩コショウを加える。
[6] ごはんを添えて供す。ねばりのない長粒米がベスト。ない場合は、グレープシードオイルとコンソメでピラフを炊くか、普通のお米を大鍋で茹でてザルにあけて水気を切る。今回はピラフ。青パパイヤの唐辛子炒めも添えた。



 食は記憶と結びつく。マトンのネックとスネを商品群の中に見つけたとき、作ろうと思ったのはココナッツミルク煮。Gulai Kambingという料理。本来は山羊肉で作る料理だ。

 山羊肉の味は一般的な食肉ならばマトンに最も近い。が、強烈な山羊のチーズから推測できる通り、クセが強く、獣の匂いが濃い。脂身はねっとりとしつこく、肉は少しぱさついている。私はそれを、ジャカルタに住んでいたときに食べた。食感の悪さやきつい匂いは、食肉の流通や管理の整っていない国だから、屠殺から調理までの保存状態が悪かったせいもあるかもしれない。

 以前Gulai Kambingを作ったのは、当時うちにいたメイド。煮込みにかかる前に、幾種類もの香辛料を、小さな石臼と石のすりこぎで器用に潰して練り上げる。その様子が興味深く、「ちょっとやらせて」と頼んだら、「手が変わると味も変わるから、どんなに頼まれてもだめなんだよ」と断られた。
 そんなことを思い出しながら、エシャロットとニンニクとショウガをフードプロセッサーにかける。Indofoodという会社の合わせ調味料が、ちょっとしたスーパーマーケットに行けば売られているし、ネットでも簡単に買えるのだけれど、なんとなく一から自分で作り上げた。

「インドネシア料理かあ…」と調理法に不満そうだった夫が、一口食べて「え、これおいしい」と言った。
 山羊ではなく羊のネックとスネは、煮込みに非常に向いていて、長時間火を通しても煮くずれない。羊の風味は確かにあるが快い範囲の香り。肉は緻密でしっとりしている。脂がほとんどないためか縮みも少なく、1パックでも2人には充分すぎるボリュームだ。
 使った香辛料の種類は本来入れるべきものの約半分。オイルは椰子油ではなくグレープシードで、西洋料理のレストランが出すエスニックテイストの料理に近い。というより私の料理、私の手が作った料理。彼の口に合う私の味だ。

 街中にクローブの匂いが、頭が痛くなるほどきつく漂っていたジャカルタで、自宅でわざわざエスニックを作る気にはなれず、私はその土地の料理を学ばなかった。たまに食べたくなったときには、メイドに作ってもらっていた。街のどんなレストランのインドネシア料理より口に合った。
 彼女の手は、実年齢より20歳は老けて見えた。その手が生み出していた、私にとっては最もスタンダードなインドネシアの味が、無性に恋しくなるときがある。もう二度と口にすることは叶わない、彼女の料理。けれど、煮込み用マトンという表記を見ただけで、脳はその味を鮮やかに再現し、私の口腔を満たすのだ。




商品の評価:★★★★★
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