デエサ(ベジョータ=セイヨウヒイラギ樫)のある風景。
スペインとポルトガルの南部には、こういったところが結構ある。
数十年前のまだまだイベリコ豚が人気が出ていなかった頃には、あまり使い道が無かったと
聞いたことがある。
田舎なので、ベジョータを切り倒して開発するにも、しようがないことだったのだろう。
しかしながら、そのせいあって現在でもデエサが存在しているという、事実がある。
現在では、力のあるイベリコ豚の生産者や、資本家がデエサを買いまくっているらしい。
限りがあるデエサをどれだけ抱えることができるか?によって、近い将来、希少価値で
値上がりするベジョータの豚の生産コストを下げることになるからだ。
ポルトガルのデエサはまだまだ安いらしく、スペインからもどんどん購入しているという。
このベジョータの1本に近づいてみると、思っていたよりも大量のドングリを実らせている。
木は数百年経過するような大木だ。しかしコルク樫のように背が高くなりにくく枝を横に張っていくのが特徴。
デエサを管理するときは、よけいなドングリの木は間引くという。
それはドングリの木は根をかなり広範囲に生やすために、1本あたりの土地の面積が広く
必要なのが理由らしい。どんぐりの出来に影響があるのだろう。
※デエサと右に見えるのがイベリコ豚の糞尿などの循環システム。処理をして肥料などを作ったりその際に出来るガスを蓄え発電なども行っているところもある。
先月、ハブーゴの近くに行った際に、デエサに落ちているドングリを拾ってみたら、かなり根が張っていた。芽が出るより先に、根が地中深くに張っていたのは驚いた。
ドングリが生えているデエサは、そのドングリの影響で土地がやせてしまうのだろうと思った。
かなり大きなドングリが、かなりのボリュームで成ることから考えても、そう納得をしてしまう。
話は変わるが、そのドングリを拾って中身を割って食べてみたところ、
セイヨウヒイラギガシはほんのりとあま~い。
コルクガシは、苦い!
イベリコ豚のベジョータも、このどちらかを食べているが、放牧されているデエサにどちらが多いか?によって肉にしたときの味が変わってくるという。
デエサとセイヨウヒイラギガシとコルクガシの詳細は
イベリコ豚を放牧するデエサのドングリの種類と味わいへ