リサルドカストロ社は、ギフエロの街中から車で数分のところにある。
ギフエロ(Guijuelo)は人口約5000人足らずだが、昼間はその同数(5000人)が
増える。それはこの狭い街にイベリコ生ハム業者が百数十社もあるからだ。
生ハム関係の事務所もすくなからずあり昼間は結構な賑わいだ。
リサルド・カストロ社。
2001年に稼動された新工場は、最新鋭の設備と古くからの伝統ある
職人のノウハウを兼ね備え自然の空気を取り入れた熟成方法をとっている。
リサルドカストロ氏と。
この地方(ギフエロ)はスペインの生ハム製造地でも人件費がもっとも
高いという。文字通り、このギフエロは「イベリコ生ハム職人の街」なのだ。
会社を入ったところにギフエロのロゴがあった。3つの絵は、
もちろんハモンイベリコだ。
右側にハモンイベリコのバールのようなところがある。
様々なリサルドカストロ社のハモンイベリコベジョータが吊る下がっている。
ちなみにこの会社の製品はすべてDOで認められた生ハム類だ。
生ハム原木に下がっている白いかさのようなものは、脂受けだ。
イベリコ生ハム専用のハモネロ台。
アンティークかつ高性能なこのハモネロは日本に持ってくるだけで
十数万円してしまうだろう。しかし観点を変えるだけで、お店のインテリア
としても使える。
ストッカーにはハモンイベリコのミニ原木が多数合った。
今回は、7分割の打ち合わせもあり、スネのところを見せてもらう。
ちなみにこの部位が一番旨いともいう。
ハモンイベリコミニ原木のスネの部位。
吊るして熟成される際に一番上にあるために、塩分が薄いのが特徴だ。
またハバキの部分が味がある部位として知られる。
写真のように、ごくまれに霜降り状態になったスネが
あるので驚きだ。
※ギフエロは言わずとしれたスペイン屈指のイベリコ生ハムの生産地だが
この地方の生ハムは今までなぜかあまり知られてなかった。
それは、中小零細の生ハム業者が多く、輸出をしないのと同時に
スペイン国内で十分な人気と需要があるためだ。
わざわざ書類一式など苦労をして取り揃えてリスキーな輸出をする
必要がないためだ。
ギフエロの特徴の夏暑く、昼暑く、冬寒く、夜冷える乾燥した気候が
イベリコの生ハムにはじっくりと塩分が入って行き、じっくりと熟成して
甘みのあるものとなる。