突然思い立って休日の夜、会社に行った。
考えてみると1日の午前中から17日までイタリア~フランスへと
出張が入っていて日本には戻らない。
ハモンセラーノ(生ハム)のカビが心配で会社に行ってみた。
ナント、青カビになりかけてるではないか!(当然か)
ここで、生ハムが置いてある環境を説明しなければならない。
某会社の作業室の一部屋。
この部屋は通常は使ってないので静かに置くには好都合。空気の流れは少しだけある。
24時間換気システムを採用している。壁、天井は、冷蔵庫用の断熱材が入ったもの。
空調はあるが、あえて使わない。結構湿度もある。(後で湿度計参照のこと)
表も結構、カビが生えている。
醗酵しているので、カビが生えるのは当然だが、
どうせなら、出張中の17日間、カビがどのように生えてくるか?
実験をしたくなった。
はっきりとカビが生えているのがわかる。
生ハムの裏の面も結構カビが生えているので、半々にしてあることを試す。
右半分を拭き取ったところ。きれいなタオルで拭き取っただけだ。
左との境目にはナイフで切り込みを入れて(写真では判断しにくいが)あとでわかるようにした。
左半分は、「白ワインビネガー」をタオルにたっぷり湿らして、
ご覧のように、カビをきれいに拭き取った。
右半分がタオルだけで、左半分が「白ワインビネガー」をたっぷりと湿らしたタオルで拭いた。
どちらの面もきれいになった。
表は肉の部分なので、白ワインビネガーを使って拭いた。
これで、裏の皮の部分の右側半分だけが、タオルで拭き取っただけだ。
17日後には何らかの結果が出ることだろう。
カットした断面を調べる。
ちょっとくすんだ色だけど、熟成がすこしだけすすんでいるようだ。
トシーノ(ラルド)をきっちりとかぶせておいた断面は全然なんともない。
これなら日々の業務の中で1日、2日はこの断面から切り出せる。
カットをして試食をしてみることにする。
常温で10日間ほど慣らされたハモンセラーノの生ハムは、味わいが結構、
こなれて来ているのがわかるようになっていた。
数枚分カットした断面。またかつてのようにきれいな断面が現れてきた。
しんたまの濃厚な部分の断面が出てきた。
室温19度、湿度80パーセント。
風が入らないところなので湿度が少し高めになっている。
でも、湿気があるところこそ、カビが生えやすく、実験場としては
好都合かもしれない。
切り口の断面に、トシーノ(ラルド)をかぶせ、ビニールの覆いをする。
ついでに、生サラミも次回にはどうなっているか?
実験をしてみよう。
2006年5月1日午前1時25分。
※次回の実験は、カビがどの程度生えているのか?
また、白ワインビネガーの代わりに、シェリーシュ、ウォッカなども
持参で、試す価値があると判断をした。
これで帰国後の楽しみができたというものだ。
3日、4日は、パリに滞在して、5日から生ハムの本場、パルマに行く予定。