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■トレベレス・生ハム

ハモン デ トレベレスのすごいところを考えてみた。

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これはハモン デ トレベレスの23ヶ月熟成生ハム。スペインでであったもの。
23ヶ月の長期熟成に耐え得るしっかりした豚があった。
この生ハムの肉質はマグロのトロと中トロを彷彿させる。

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このハモン デ トレベレスのメーカーのすごいところは、この豚を採用している
ところだろう。通常のお客さんにはこれほど脂があるとお叱りをうけてしまうが、
あえて脂のしっかりのった豚を採用している。

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※写真は20ヶ月熟成のハモンデトレベレスの生ハム。23ヶ月に比べて若干
脂が薄い。外側の皮が付いているために脂の厚さはごまかしが効かない。

トレベレスの特徴の一つに後ろ足の裏の皮(豚の皮)はそのままになっていることがあげられる。
つまり皮が付いているので、塩漬け前に脂を引くことはないわけだ。
脂がのっているハムはこのようにどっさりと付いているし脂がのっていないハムは
脂が比較的少ない。もっともトレベレスに限っては、脂がのっている上質な豚が大半だが。

また熟成の期間によっても脂ののりは左右される。このメーカーは17ヶ月、
20ヶ月、23ヶ月がノーマルの製品とのことだが、当然熟成が多くなればなるほど
脂ののりがしっかりとしてきて、長期熟成に耐え得る上質な肉質が問われるのは
言うまでもないことだ。

前後するけど、皮が全て付いているということは、脂のごまかしが効かないということにもなる。
皮が付いているので脂がのっているのかどうか?当然ながら一目瞭然なのだが、
反面、皮を取り除いてしまった生ハムは、もとの豚が脂がのっていたのか?どうか?
きれいに削ってしまっては、証明できなくなってしまう。

例えば、生ハムの出来上がりを見て、脂が少ない生ハムを、

「うちのは、もともと脂がのっていた上質な豚を仕込む段階で脂をかなり削って仕込んでいるので仕上がりが
脂が少ないのだ。。。」
などの例がそうだ。しかしながらもともと脂が多い豚はそのまま仕込むのが通例だ。
それは、脂の厚さがそのまま中の肉を保護して酸化されにくくする。
トレベレスの場合は、皮がそのままで覆われているので、脂も酸化されにくいことになる。
写真でもおわかりになるように、皮をむくとすぐに白い脂が見えていると思う。
通常、脂は酸化すると黄色くなるので、この脂は酸化していないことになる。

捨ててしまうのはかなりもったいない。料理に使った方がいいだろう。
またこの大量の脂無くして、美味い生ハムは絶対に存在しない。

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