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■生ハム! 2006/06マドリッド、ギフエロ

旨いイベリコ豚のチョリソーも良質なカビの働き

イベリコ生ハム類の最終工程の箱詰めから見ていく。
工場はギフエロ(Guijuelo)にある、リサルドカストロ社だ。


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出荷を待つばかりのイベリコ生ハムとサラミ類。全てDO製品だ!
ちなみにギフエロの百数十社のうち、DOに認定されている業者は
60余社あり、DOを取得している業者は12社とのこと(2006年現在)
そして12社の中でも輸出できる生産能力と最新鋭の設備を持っている
生産者は数えるほどわずかだ。

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こちらも製品の冷蔵庫。
大量のトシーノ(ラルド)はドイツに出荷するらしい。

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専用のレールで運ばれたイベリコ生ハム(ハモンイベリコ)はここで
梱包をされる。

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こちらが、チョリソー、サルシチョンの加工場。
ドイツや、スイスの機械を使っているとのこと。
年末の特別なチョリソーの商談をした。

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仕込まれたチョリソーは冷蔵庫で休ませた後に熟成される。
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常に温度計と湿度計が各部屋にあり、バクテリアをコントロールしている。

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その後、この部屋で18℃の温度で醗酵熟成される。

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次に熟成庫でチョリソーベジョータは8ヶ月間エージング(熟成)される。
手前がまだ仕込んだばかりのチョリソーで奥は数ヶ月経っている。

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カビ(良質な酵母菌や白カビ)の花が美しい。
チョリソーの内部は嫌気性の乳酸菌の働きで旨み成分が増えていく。
出荷の前には、カビを落としてきれいに磨かれ製品化される。
種類によっては、白い粉を振って出荷されるサラミもある。

※イベリコ豚がもっているタンパク質は、このように良質な
酵母菌、白カビその他のバクテリアによって分解され、旨み
成分であるアミノ酸へと変化していく。
サラミは木でできた熟成庫に移され、ここだけにしかいない
良質なバクテリアによりさらなる熟成を迎える。
肉をバクテリアでコントロールすることに関しては我々、
日本人にはなじみが薄いが、バクテリアの働きで旨みが増す
日本の食品は、鰹節、納豆、味噌などがある。
日本人は元来からこういった良質のバクテリアを自分の体内に
取り込んだ食生活を送ってきた。
グルメミートもそういった意味でも、取り入れたい食肉といえると思う。

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