イベリコ豚はつくづく特別な豚だと思う。
その類まれな肉質から、通常の豚肉とは違った料理方法を提案することができるからだ。
ウェルバ県にまたがって巨大なイベリコ豚のエリアの一部の
工場に行ってみた。
今までのスペイン人のイベリコ豚に関する料理ノウハウを継承しつつ
日本人の感覚でのイベリコ豚の新しい活用を思案する工場見学となった。
セビリアから車に乗って100km少々を途中から樫の木のデエサの間を縫って
いい加減走ってきた。
結構、巨大な工場がポツンと立っている。
イベリコ豚の屠殺場とイベリコ豚の食肉加工場が隣接されている。
イベリコ豚の生ハムの加工と熟成庫は、ここから更に車で数十分の
ハブーゴ村にある。
ハモンイベリコ用の立派な後足を作るための処理場といっても過言では
ないかもしれない。後足はほとんど骨付きの生ハム用として生産される。
脂がたっぷりのったイベリコ豚のロース。
生産の段階では、脂の厚さについて、均一の規格をつくりつつあるが、
これだけのった肉を見ては、結構先が思いやられるかもしれない。
加えて、現地のイベリコ豚に日本式ロースのカット及び脂のつけ方の要望を出すが
長年培ったカット方法とラインをすぐには変えることができずに試行錯誤が続く。
写真の裏手に見えるのが、イベリコ豚のロース肉。
バラ先も少ないし、脂のとり方も不均等な感じがする。
最初は工場内でリラックスをしていたが、この後
3時間ほど工場内でカットの打ち合わせをしていると
さすがに体が冷えて、疲れたのはいうまでもない。。。
一休みした後、次はハブーゴ村のハモンイベリコの生ハムとサラミ類、
そして、待望のイベリコ豚の内臓類の試食をしに、生ハムの工場へと向かう。
花が美しい。
デエサの間には美しい村が点在する。