Campovillaカンポビジャのイベリコ豚ベジョータの肩ロースを10日間エージング(熟成)の試食。熟成の効果としては肉の風味がよく程良く落ち着いた味の濃さが出てきている。柔らかくもあるが、やはり肉の若さがとれた落ち着きの良い食感と味わいと言うのだろうか、があると思う。こういった熟成をしていて思うことだけども、肉を柔らかく(だけ)しているのではなく肉の味わいを引き出している結果、多少柔らかくなっているのだと思う。
7月の16日、鬼怒川温泉の一心館での食事の前菜。なんとCasAlbaカサルバの高級ハモンセラーノ・アウマードを使っている。女将曰く、「生ハムがしっかりしているのでハムに負けない味わいのある野菜を合わせたと料理長が言っていました」と。このハモンセラーノはCasAlbaカサルバが作っている24ヶ月以上じっくりと標高が高いところで熟成した高級生ハム。熟成をして1年後に数十日かけてベジョータの木(エインシーナ)の巨木の枝でじっくりと燻して、さらに10ヶ月以上かけて余計な煙臭さを取り除きアロマだけを残したもの。。。相当な手間がかかって出来ている生ハム。しかも豚は放牧されて育った8ヶ月以上の豚なので長期熟成との相乗作用で味わい深い。これに負けないだけの野菜を使っている。手前は生ハムの巻物、 インゲンの原種と白インゲンを合わせてある。生ハムのもっちりした食感としゃっきりした感触が良かった。
その他の野菜は手前からアイスプラント(別名ソルトリーフ)で食べるとちょっとしょっぱい野菜、ビーツ、パオ、チコリ、イタリアンパセリ、セルフィーユ、ルッコラなどしっかりと味ある野菜が盛り合わさっている。生ハムのほんのりとした塩分とそれぞれに味わいがありエネルギッシュな野菜はこれで十分、ドレッシングは不要だった。
イベリコ豚のベジョータのタピージャをちょっと試食をしてみた。塩胡椒で強火で炒めてほどよいところで肉汁を逃したくないのでキャベツを入れて肉汁を吸わせてみた。この部位は決して柔らかくないけど堅くないが、どちらかというと柔らかいけど腰がある。。。??どっちなんだ。
牛タンを柔らかくしたような歯ごたえとでも言うのだろうか、そんな感じ。肉の間に脂も適度に入り込んでいてコクもあるし冷めてもサラダなどに盛りつけても合うような感じもした。
通常の豚ではまずこのような部位の分割はしないので、やはりイベリコ豚だけの味わいと言うべきだろうか。通常の豚の3倍ぐらいは飼育をしているので味も濃いしそれだけ各部位の特徴も出る。
イベリコ豚のしゃぶしゃぶがこれ。2人前よりのご注文ということで、一人で2人前を頼んだ。イベリコ豚のバラ肉と肩ロース肉のしゃぶしゃぶで魚で取ったコラーゲンを入れてしゃぶしゃぶを頂くというものです。特徴としてはコラーゲンはもちろんだけども、しゃぶしゃぶの肉の味付けを塩と胡椒とレモン汁で頂くこと。さっぱりとしていてイベリコ豚の持ち味を損なうことなくマッチしていた。
宇都宮なので、なぜか餃子付き!イベリコ豚の肉は特別ベジョータと書いてないのでセボだと思うが、やはり美味しい。しゃぶしゃぶをやっても肉の味わいが逃げないので塩胡椒でも美味しくいただける。野菜もたっぷり入っていてコラーゲンとイベリコの旨みでこれも相性が良かった。
試験的に入荷したものがこれ。ハモンデトレベレス・レッドラベル(20ヶ月)の骨を抜いたものだ。写真の生ハムは税関の動検で検査の為に抜かれた3本のうちの1本。しっかりとコの字型に切り取られている。脂は真っ白で皮が付いていない。脂のクオリティの高さが真空パックの外からもはっきりとわかるようだ。とりあえずミニ原木で試作品を作る予定。
輸入を検討中のハモネロの一つだけ気がかりな点
先日、フビレスのハモンデトレベレスと一緒に日本に入れてみたハモネロ。
挟み込みタイプだがつくりがしっかりとしている。底板も厚く合板で出来ているために使用中の反りも少ないと思う。見栄えも良いし重量感もある。しかしただひとつだけ気がかりなことがある。
明日から出張ですが、今回の出張は
アルバラシンというマドリッドから北東に数百キロ行った古い村に行き、伝統的なチーズメーカーとの商談の予定。このメーカーは長期熟成のチーズを作っていて数回の展示会の中でもひときわ美味しかったメーカー。手作りで丁寧なチーズを作っている。
その後Campovillaカンポビジャ工場に行き、イベリコ豚の各部位の熟成の出来具合などをテイスティング、イベリコ豚ミミなどの商品化、などしてきます。31日帰国の予定。
スペインワイン&フードテイスティング商談会・名古屋は6月の31日にヒルトン名古屋で行われた。さすがに6月の最終展示会となると生ハムもごらんのように残り少なくなってくる。この生ハム達は6月の最初の東京から始まって札幌、大阪、博多、そして名古屋と日本全国を縦横無尽に駆け巡ってくれた。おまけに発送はクール便で1日前に展示会場に到着後、1日常温で慣らして展示会終了後にまたクール便で会社に送り、生ハムの疲れを取った後、すぐ数日後にはまたクール便で送ることの繰り返しだった。
アフィノックス製の分厚いオリーブ底板のハモネロに付いているのはハモンイベリコベジョータ・CasAlbaカサルバ、これがやはり一番テイスティングが多かったらしく少なくなっている。名古屋でもおかげさまで好評だった。